2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

陽炎座

絶対的な鈴木清順の美の世界だった。『ツィゴネルワイゼン』もそうだが、歌舞伎の舞台を思わせるテンポと間の取り方をしながらも、歌舞伎以上に突き抜ける映像の力にただ、圧倒させられた。アクションではない松田優作のどこか落ち着きのない演技も、清順監…

幕末太陽傅

この軽やかさは、なんだ。テンポがよく、セリフとアクションがはじけていた。日活の100周年のデジタルマスター化した1957年作の特別上映。監督の川島雄三(かわしま ゆうぞう)は、黒沢、溝口、小津に続く大監督だったそうだが、主演のフランキー堺はてっき…

テオ・アンゲロプロス監督が、死去

昨日の新聞で知った。新作映画の撮影途中で、バイクにはねられ事故死した。ギリシャの映画監督で、日本の世間一般に認知度は少ないが映画関係者や映画ファンにとっては長く映画制作を続けて来て、国際的な映画賞を数多く受賞してきた大きな存在だ。 名声を確…

ツィゴネルワイゼン

鈴木清順の浪漫三部作の第一作でリバイバル上映。男の狂気と女のエロス、鳥肌が立つ恐怖と痺れるような夢心地。池袋文芸座で観た気もするが、ほとんど内容の記憶もなく理解不能だったのだろうが、今回、強烈な素晴らしい映画として観ることができたのは熟成…

月光ノ仮面

敗戦後の日本、まだ、世の中が混乱している時代背景。戦死通知まで出されていた兵士が、顔にも心も負傷して月の夜、とある寄席に入ってきた。どうやら、戦争に駆り出される前は、落語家だったらしいとこの映画のプロットを知って、思わず期待が高まった。テ…

魚でしこたま飲んだ翌日は、焼きトンで決まりだ。

遠距離の飲み友だちが、東京に来ているので昨日と連続飲みになった。夕べは、かつて2人でよく行った中央線ゴールデンコースで遅くまでしこたま飲み、食べしたのだ。 ウナギ、イカ、刺身と魚中心の昨夜とうってかわって今日は肉、焼きトンを食べに行く。この…

東京雪見酒は、ふたり飲み中央線ゴールデンコース

昨日、降っていた雨が夜になって雪に変わった。 1月に東京で積もるほどの雪が降るのはめずらしい。夜中の遅くまで降っていたのだろう、朝には一面の銀世界が広がっていた。火曜日だが、仕事が途切れたところで、事務所に行かなくてもいい日になり、ちょうど…

ヒミズ

15歳の少年と少女からダイレクトに生きる気持ちが伝わってきた。あれこれ考えながら観ていたていた途中まではそうではなかったが、園 子温(その しおん)監督の手腕でどこか痺れたような心持ちになったと思ったら彼と彼女の行動と言葉がこちらの心に届いて…

ブリューゲルの動く絵

16世紀の絵画、救世主キリストが処刑されたゴルゴダの丘の絵の中に誘われる映画。単なる絵の解説や紹介でなく画家本人の役のルドガー・ハウワーが、絵を描き進める臨場感ままその時代と人々の暮らしの中に導いて、入り込める感覚だ。宗教的な側面より、当時…

やっと今年のひとり飲み始動したのが、平日の昼酒だった。

新年早々に、ばたばたと始まった仕事だがふと気づくと一段落着いたようで今週は、事務所に来ないでいいよといった日も出てきた。平日に仕事がないと諸手を上げて喜ぶほどお気楽な現状ではないが、次の週には土日も含め確実に休めるかわからないので、ためら…

善き人

ヴィゴ・モーテッセン主演といっただけで観たくなったのだが、映画に対して何の前知識がなかったのは少しつらかった。イギリスの舞台劇で、ドイツ・ナチスの台頭してくる時代に大学で教鞭をとり小説も出している作家が、著作をヒトラーに気に入られることに…

新年会は、神田・三州屋でふたり飲み。

飲み友だちI藤さんとの新年会は、例年のごとく神田・三州屋だ。師走に入るあたりで、飲みましょう連絡をとった時、三州屋で燗酒を飲みたいとI藤さんは候補のひとつにあげていた。せっかくですから、三州屋は来月の新年会にとっておきましようと返事をしたく…

南方熊楠記念館と白良湯温泉、銀ちろのうつぼ料理(年末年始特集④)

田辺からすぐ隣の白浜温泉は、関西でも有名な観光地。身銭を切って高い観光ホテルに泊まりたくはないが、白い砂浜、冬晴れの青い海、それに温泉となれば何度も来たくなる。単なる崖っぷちや広い平らな岩場だけでも、行ってみるとそれなりに風光明媚で魅力的…

紀伊田辺の味光路は、6人の団体飲み(年末年始特集③)

元旦は、姉の家に年始の挨拶がてらお招ばれだった。2、3日とかれこれもう5年連続になる田辺で一泊しての飲み旅行。 話題のクエ鍋を食べに来たのがはじまりで、駅前の路地一角に飲食店が密集する『味光路』の正月の賑わいに魅せられ、魚が旨い南紀料理には…

年末恒例、大衆酒場『丸万』で、母子ふたり飲み(年末年始特集②)

かみさんは、熱中するコーラスで第九の演奏会に出るため年末ぎりぎりに和歌山に来る。だから、年末帰省の恒例でJR和歌山駅、近鉄前の大衆酒場『丸万』へは、母子ふたり飲みになった。 ↑和歌山海南市の海上の埋め立て地に造ったマリーナシティー。いくつか施…

大阪途中下車、通天閣のお膝元で2人飲み(年末年始特集①)

師走のバタバタから解放されて、和歌山への帰省の途中大阪に立ち寄り、散髪をしてさっぱりとしてから一杯やることにした。四国に住む飲み友だちのK西さんと秋に東京で一緒に飲んだばかりだが、大阪でもまた飲めることになった。 ↑新世界国際劇場は、通天閣…

『映画小僧大賞』2011年の10本

まず、1本目に選んだ『ビューティフル』だけが、DVDにリリースされていませんでした。それも、やっと1月の終わりに発売される事になって2011年の選んだ10本が全部DVDで自宅で観ることができます。でも、一番に選んだ映画がなかなかDVD販売されないところか…

年末年始特集「すべてひとり飲みにあらず」だった

あけましておめでとうございます。年末最後のこのブログに、ひとり飲みは店の雰囲気や料理をじっくり堪能できるなどと書きながら、年末年始の帰省で連続飲酒6日間すべてひとり飲みでなかった。ふるさとへの帰省なので、家族や友人などとすごせる大切な時間…