魚でしこたま飲んだ翌日は、焼きトンで決まりだ。

遠距離の飲み友だちが、東京に来ているので昨日と連続飲みになった。夕べは、かつて2人でよく行った中央線ゴールデンコースで遅くまでしこたま飲み、食べしたのだ。
ウナギ、イカ、刺身と魚中心の昨夜とうってかわって今日は肉、焼きトンを食べに行く。このブログでも紹介したが、昨年末、飲み友だちのI藤さんに教えてもらい一緒に行った桜台『秋元屋』だ。

↑7時も過ぎて、心配が的中で満員のようだ。何とか、向こう側のテーブル席に座れたが、すでに人気店だ。安くて旨いのだから、最寄り駅に『秋元屋』があったら来ちゃうよな。
関西では、あまり食べることができない焼きトン、すでに東京を離れて何年もたったK西さんはもともと好きだっただけに、東京に戻り飲む機会が持てるなら多分、気に入ってもらえるだろう。
お気に入りの焼きトンといえば、ひとり飲みスタンダードに入っている新宿・思い出横丁の『ささもと』だが、そもそもこの店もK西さんに教えてもらった。ここにきて、シャリ金ホッピーの旨さをきっかけに桜台『秋元屋』の辛みそ焼きトン、半生焼きのもつ焼きに惹かれている。この機会に、K西さんにも食べてもらおうと思った訳だ。

↑煮込みは、好みの白みそ系。ピンぼけになってしまった、飲み食べの気分が高まりすぎてたのだろうか。

↑ポテトサラダのコショウたっぷりも、このピンアマではダメだ。はじめは、コショウの量に驚いたが、今ではこれもこの店の味。

↑刺身規制で、到達した(?)半生焼きのハツ、これをネギと生姜醤油で食べるのがいい。同じ食べ方で、レバもタンもある。

池袋から西武線各駅で数駅で近いながら、沿線に関係がないからわざわざ電車を乗り継いで来なければならない。しかし、素材の旨さと的確な味付け、手頃な値段、素朴で簡素な店の雰囲気など最寄りでなくても、わざわざ来る価値はある。
「むむ、これは旨いな」
顔をほころばせているK西さんの反応見ていても確信を持った。ただ、串の肉のボーリュームがあるのですぐにお腹がいっぱいになってしまうことと、シャリ金ホッピーはかなり早く酔っぱらってしまう。とはいえ、ぬか漬けを食べてもしっかりとした実力を感じるし、テールスープは、ひとくちめは強いコショーと生姜の味に戸惑うが、ぎりぎりのところでもうひとくちとコクと旨味に不思議にはまる。

↑さて、登場のシャリ金ホッピー。ホッピー1本に対して、焼酎2回がちょうどいい。酔いが早いことに、その理由を考えるまでもなくすぐに酔っぱらう。

↑最初の辛みそ味は、シロで。

↑奥から辛みそカシラ、たれのヒラ(ほとんどシロと同じ)塩のネギロース。

↑ぬか漬けが、旨い店は信用できる。浅い漬かり方が、サラダ感覚で食感もよくおいしい。

↑ニンニクの芽は、ほんのりニンニクの風味で優しい味。

↑焼物の最後は、カシラの塩で素材の味を楽しんだ。

↑テールスープは、肉のかたまりも大きくホッピーをもう一杯飲みたくなったぐらい、つまみにもなるな。

↑いやいや、満足させてくれるお店だ。

満足して店を出た後は、もう一軒を予定していたのは新宿。歌舞伎町の先、ゴールデン街『ダンさん』へ挨拶がてら顔を出すことにした。K西さんもこの店には、東京を離れるまでよく来ていたので、たまにここに飲み来ると「どうしてる、元気にしてるの」と、その後をよく聞かれていたのだ。
ベベさんと健さん、ご夫婦の店で今年30周年になるそうだ。もちろん、最初から来ていた訳でないがそれでも20年以上は飲みにきていることを考えれば、自分にとって落ち着けるいい店だ。

↑歌舞伎町、靖国通りから遊歩道をとおりゴールデン街に。

新宿ゴールデン街が、しっかりとその魅力を持ち続けてるのが嬉しい。どの店も狭い店内で、カウンターに肩よせ合って飲んでいるので客同士が必然的に話しはじめるのが普通だが、先客の若い女性のふたりとも何とはなしに話しはじめ盛り上がる。そしたらなんと、彼女たちははじめてゴールデン街に飲みにきて『ダンさん』へも偶然、見つけて入ったようだ。昔のイメージから考えれば、作家や編集者、映画、芝居関係者などが集まり酔っぱらいながら議論の末に喧嘩も絶えない場所といったイメージだったが、すでにそれは過去のことなのだろう。若い女性がふらりと飲みに来られる場所で、僕らおっさんも、先輩の大御所達もせまいカウンターに取りついて飲めるところとしてにぎわってほしい、新宿ゴールデン街だ。

↑小さいお店が、たくさん集まって何本かの横丁の集合体のゴールデン街。中には、あやしそうなお店もまだあるだろうが、だいたいが『ダンさん』のように狭いが居心地のよいお店。