2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

週末の遅い仕事帰りの一杯が、原点。

年末年始の長編を書いてから、その後はまったく書く時間がなくなった。松の内の頃は、東京での飲みはじめも楽しく始まったのだが、一月が終わろうとしている今、すでに半年も過ぎた様なくたくた状態。毎日、仕事から帰るのが12時過ぎのシンデレラになってし…

東京、映画館のあかりが2つ消える

新年も早々に、2つの映画館のあかりが消える。映画ファンとしては、とても悲しくて寂しい、今の日本の現状がある。『渋谷シネセゾン』と『恵比寿ガーデンシネマ』ともによく行ったとても観やすくいい映画館で、特に恵比寿の方は独自に選んで買い付けた単館…

人生万歳

毒気も満載で、笑えるコメディー、まさに原題通りの何でもありで、ウディ・アレン節全開だった。この映画のサントラに蛍の光が入っていて、恵比寿ガーデンシネマの最後のロードショーだけに、休憩時間に館内に流すので何だかやりすぎかなと思いもしたが、妙…

髪結いの亭主

20年前には、わからなかったし良くも思わなかったが、50歳を経てようやく惹かれて、魅せられるように変わって来た。男と女と、男の人生を描いて、美しい映像と音楽でエロチックに奏でられている。不自然と思われるほどにあまりにも純粋に愛に結晶する空間に…

和歌山・岩出市『イタリアンバール・イルメント』

郊外の大規模店舗のお店が連なる国道42号線から、少し入ったホテル『いとう』の側にある。車で行かないと不便、という地方都市特有のアクセスなのだが、料理もお酒もカプチーノも楽しめて社交場的な感覚の“バール”を目指している。 おつまみになる前菜盛り合…

通天閣の銭湯に、腰ふり鼻歌がこだまする【新世界から和歌山編】

年末、年始特別編の後半です。 アップの日付とは違いますが、前回の大阪編の続き。年末、大阪で一泊して次の朝からのお話。 ◎ 泊まったホテルは動物園前界隈。新世界とは道を挟んですぐ近くで、長いアーケードの商店街入り口にある喫茶店が、モーニングサー…

正月に大賑わいの『味光路』飲み屋横丁【南紀白浜&田辺編】

新年元旦は、熊野古道の南へ向かう入り口のひとつ『藤白神社』で初詣をすませ、紀ノ川沿いの姉の嫁ぎ先に新年の挨拶かてらおよばれに行った。2日には、田辺に向かう特急『くろしお』に乗っているのだから、なんともせわしないお正月だ。以前は、たっぷり食…

目覚めるとそこは、監獄に似た狭い部屋【大阪編】

圧迫するように四方の壁、足下に鉄のドアが迫っている。正味、3畳もないのではないか、布団と一辺50センチほどのテーブルがひとつの狭い部屋。暖房だけはガンガン効いていて昨日銭湯で使った濡れタオルがぱりぱりに乾いていた。これで、暖房がなければ、ま…

2010年ゆく年、来る年。酒のみ紀行、特別編

年末、年始は、毎年帰省してお正月を迎えている。18歳に東京に出て暮らしはじめこの年になるまで欠かさず続いて来ている。昨年から、飲み友達のK西さんが、和歌山県の龍神村に移住しているため再会して飲む楽しみもある。今回は年末に大阪で飲み、新年明けて…

キック・アス

『ウォッチメン』もかなり好きなので、アメコミのアウトサイダー的な香りがしたこの映画も期待していた。知らなかったのだがダニエル・グレイグ主演の『レイヤー・ケーキ』のマシュー・ヴォーン監督だった。イギリス出身の監督の良さがいい具合にスパイスさ…

海炭市叙景

年末年始、帰省して来たばかりで気持ちが時期的にぴったりの時に観た。ただ、西の方の生まれで育ちだったためか、この物語の北の人々の感覚に幾分ズレを感じてしまったようだ。痛々しいほどの厳しい北の冬が、容赦なく暮らしている人々にのしかかり人肌の温…

2010年の映画小僧ベスト10

(1)Dr.パルナサスの鏡 テリー・ギリアム監督の持つ、果てしないイマジネーションと世界観には、いつもぐいぐいと引き込まれ魅了されてしまう。煌めきの絶頂に立つ、ヒース・レジャーのあまりにも早くて惜しい遺作になってしまった。(2)ラブリーボーン 不…