和歌山・岩出市『イタリアンバール・イルメント』

郊外の大規模店舗のお店が連なる国道42号線から、少し入ったホテル『いとう』の側にある。車で行かないと不便、という地方都市特有のアクセスなのだが、料理もお酒もカプチーノも楽しめて社交場的な感覚の“バール”を目指している。
おつまみになる前菜盛り合わせと、ピッツア、それにパスタがメインのイタリア料理。ナポリ風のピッツアは、ちゃんと粉をこねて発酵、熟成させたもちもち感は、手作りの暖かい味だ。削り出しの生ハムなどもあるので、酒飲みも充分満足させてくれるのだが、大きな店とは違いメニューもさほど多くないながら、真心こもった暖かい料理は居心地のいい店になっていると思う。店全体的には少々おとなしく、酒飲みの我らのテーブルのみが浮き上がっているように感じた。バールを目指しているのなら、もっとスタッフから盛り上がるくらいの元気があってもいいと思う。こじゃれた感じにまとまっていたら、勢いがなくなってしまうのではと心配してしまった。しかし、そんな心配も吹き飛んでしまうくらいこちらは盛り上がり、美味しい料理に満足だった。

↑『IL MENTO』は、店名なのだが『イル メント』とすぐには覚えられない。そこあたりも一工夫欲しい所。前菜の盛り合せで、ウィスキーハイボールがどんどん進んだ。

↑チーズの盛り合わせには、蜂蜜がかかっている。ブルーチーズもまろやかに感じた。

ビスマルク。半熟卵とベーコン、チーズのハーモニーが、旨いぞ。

↑基本のトマトのパスタ。

↑生ハムは、単品での大皿で頼んだ。

↑米農家の実家の畑で育てたバジルを使っている。表には出て来ないが、暖かい味をした支えする強力な支援だと思う。

↑クリーム系のパスタもこってりと複雑な味わいがあった。

カプチーノには、こんな愛らしいひと手間が。

↑スノーマンにトトロまで。ここまで来ると飲むのが惜しくなる感じまで持つ。

↑母は自分も和歌山ラーメンのお店を長く続けていただけに、孫のお店オープンに心配でもあり誇らしいようでもあるようだ。長年、使い続けた自分の寸胴の鍋が、孫にバトンタッチされこの店で使い続けられてる。
K西さんは、奥さんの運転で龍神村に帰って行った。翌日の大晦日、正月明けの計画のため連絡が来て、山奥の龍神村は、降り始めた雪で一面の銀世界が広がっているとのこと。寒いゆく年、来る年になりそうだ。

写真:K西さんより、龍神村にて。