紀伊田辺の味光路は、6人の団体飲み(年末年始特集③)

元旦は、姉の家に年始の挨拶がてらお招ばれだった。2、3日とかれこれもう5年連続になる田辺で一泊しての飲み旅行。
話題のクエ鍋を食べに来たのがはじまりで、駅前の路地一角に飲食店が密集する『味光路』の正月の賑わいに魅せられ、魚が旨い南紀料理にはまってしまったのだ。今回、飲み友だちのK西さんと家族合同の宴会を田辺『味光路』でやろうってことになった。

↑昨年の正月とまったく同じコースで、南部の温泉でひと風呂入ってから紀伊田辺の味光路の宴会に向かう。夏なら国民宿舎から直接水着で行ける磯遊びのできる海の真ん前の素敵なロケーション。ウミガメが産卵に来る浜も近くにあると今回知った。

↑夜のごちそうの前に、あっさりとシラス丼のお昼も昨年と同じ。あっさりだけど、旨味はたっぷり。

昨年の正月、そして、お盆にも飲みに行った味光路『よしひさ寿司』で、寒い時期の最高の鯖しか使わない絶品のさば棒寿司をもう一度食べたいと念願にしていた。ご不幸があり正月の営業をしないとのことで、K西さんに他の店をあたってもらったが、知っている店は、当日予約が満杯で取れなかったようだ。何とか予約できて胸をなでおろしたが、それほどこの地の正月の賑わいは、半端ではないのだ。

↑細い路地を抜けて行くところに味がある、味光路。今回、はじめてごちそうになった『吉位寿司』は、お寿司を基本に一品料理もいろいろあった。

飲み食べるぞと気合いの入った6人ぞろぞろ路地を通り『吉位寿司』に入ったのが、予約時間の30分前だった。正月の賑わいは心得てる店も臨戦態勢はいっていたのだろう、時間前でも快く入れてもらえた。予約時に頼んでいた刺身盛り合せに、本日のおすすめメニューを片っ端からいただく勢いで飲み食べはじめた。クエ小鍋、ガシラの煮付、寿司屋なのに牛の焼き肉などなど、この地の独特の紀州料理に一同、盛り上がった。

↑値段の書いてないお品書きに、前は少しひるんだが、味光路で勘定に目玉が飛び出たことはなかった。お正月くらいは、少々贅沢をする程度で楽しめる。さて、なにから食べようか。

↑さりげなく、魚の良さが味わえるお造り盛り合せ。

↑お通しは、鯛子の煮たもの。

↑クエは、高価で特に地の天然物にはなかなか出会えない。小鍋で味見程度にたのんだものだが、一口でも旨かった。

↑ガシラ(カサゴ)の煮付。地の魚の煮たものも、甘辛くて本当に旨い。極めつけは、身を食べ終わった頭と骨と煮汁を少しいれ熱湯をかけただけの汁が、笑っちゃうくらいに旨いのだ。栄養満点、医者いらずといわれる魚の食べ方。

↑牛焼き肉があるのもこの地の寿司屋の七不思議。漁師町でもある証拠で、魚以外のものも食べたがるのだろう。魚の合間に食べる肉も旨い。

↑里芋の唐揚げ。みんなは、ほくほく顔で食べていた。

↑かぶら蒸しは、技ありだった。あんかけの出汁の味とかぶのすり身が、まろやかだった。

↑焼きアワビは、信じられない身の柔らかさ。
握りすしとさばの棒寿司で締めにしたが、同じ棒寿司でもお店によって違いがありここのは身をひらいて包み込むカタチにしていた。
全員満足げに路地に出て向かう先は、やっぱり、もう一軒だ。名前も変だが、マスターも少し変で面白いカラオケスナック『ごぶさたしました』は、昨年の正月もお世話になった。今夜は、妙齢の母親がダブルでいるから格別の夜になった。意気投合した同年代の母親2人が、手を取り合って宿への帰り道、田辺『味光路』のにぎわいはまだまだこれからのようだった。

↑寿司盛り合せを前に、幸せな気分が最高調になる。

↑そして、さば棒寿司だものたまりません。

↑身を広げ薄くすることで、バッテラ的味わいに。店によってさば棒寿司にも違いがあって、楽しい。

↑僕たちにとっても丸々一年ぶりのスナック『ごぶさたしました』とは、まさにその通りで、粋な店名ではないか。