2009-01-01から1年間の記事一覧

ファーゴ(96年度)

DVD

ブログを書き始めて、反応らしきものは未だないけれど 身近で読んでくれて、時たまに映画の話をする人が少しは出来た。 「バーン・アフター・リーディング」でコーエン兄弟・監督 「スラムドック$ミリオネア」でダニーボイル監督 ともに初めて観て気に入っ…

新宿インシデント

ジャキー・チェン、やっちまったね。 観ているだけで、気分が滅入って来たぞ。 劇場の映画では、日本でも撮られる事がなくなった東映のやくざ映画の そのままのなぞりで、ヤクザと華僑と90年代に急増した 中国からの密入国者達との新宿・歌舞伎町の抗争劇。 …

グラン・トリノ

この映画の何処が、こんなに心ふるわすのだろうと考えたら 物語の結果やそれまでの経過、対処の仕方に あまり目を奪われないでいた方が良いことに思い至った。 妻に先立たれ、息子達とも心通わす事も出来ず 見るからに孤独にとらわれている偏屈な頑固じいさ…

バーン・アフター・ハーディング

ジョン・マルコヴィッチが 『マルコヴィッチの穴』に出ていた以上に驚いた。 セコくて、くそったれな最低のおっさん、おばさんを マルコヴィッチばかりでなく、ジョージ・クルーニー、ブラット・ビット 女優陣も然りの実力派の面々が、喜々として、演じてい…

MILK

自由の国では、認められることと同じように排除される怖さもある。 ゲイという少数派にとっては アメリカ社会の70年代はまだまだ排除される存在だった。 家に閉じこもって隠し通すしかなく、孤独に耐えきれなくなった者たちが 密かに仲間と肩寄せあい社会の…

スラムドック$ミリオネア

走れ、走れ、走れ、生きるために これが走る映像だとばかりに、インド・ムンバイのスラムを駆け抜ける。 画面に全く収まらない、大きな大きな躍動感溢れる映画だ。 インドという底知れないアジアの大国が、今まさに新しく世界に向けて 貧も富もひっくるめて…

ウォッチメン(ふたたび)

初めて観た時は、映画の中の密度の高さに ただ、圧倒されていたと思う。 混沌の時代がもたらしたアメリカンヒーローたちの隆盛も 地に落ちて、老いもあれば命も限られている(超人になってしまった一人を除くが) そんなキャラクターを一人一人追って行く、…

レッドクリフ Part II

太くはっきりとした線で、わかりやすく描かれた 絵本のようなものだろうと思って、パート1から2へを観ていた。 終わってしまったら、何だかわらないなぁ、という 拍子の抜けた気分だけが残ってしまった。 魅力的な男と女たちが描かれ、炎の大スペクタル決…

ニセ札

日本が戦争に負ける事によって、今までの価値観がひっくり返り 虚脱状態ながらも、生き延びた人はとにかく食べて行かなくちゃ、と 全国津々浦々、都会でも田舎でも人々がうごめき始めた頃の話。 見て来たようには語れない、自分の生まれる前の話だけれど そ…

ロング・グットバイ

映画と本は、別もので片づけて考えにくい。 文章で綴られる物語を読みながら、頭の中では自分なりに 映像にして楽しんでいることもよくあるしね。 好きな本が、映画になって喜んだり落胆したり怒ったり 先に映画か本を読むかなどなど、まるで卵と鶏の関係の…

ダイアナの選択

やれやれ、厄介な映画を観てしまった。 もし、自分がこの映画を広告する仕事をしていたら 悩み抜いたと思うし、ろくな成果を上げる事も出来なかったと思う。 日常では考えられない、若い二人の女性の前に立ちはだかった死を軸に 観客を煙に巻くミステリー調…

4月、映画の日

平日、水曜日の映画の日だったが、頑張って行った。 何たって1,000円で観られるのは魅力的、いい映画だったらもっと嬉しい。 「ウォッチメン」大成功だった。3月から残したのを確認すると1本だけ ◎「ダイアナの選択」すでにチケット購入済み ブログも始め…

ウォッチメン

これは面白い。 評判だけは伝わって来てたがどんな映画かとは、皆目分からなかった。 観たら納得、細部でこの『ウォッチメン』を捉える事など出来ないんだ。 80年代を軸にカルチャー、政治、社会、哲学、Loveも忘れず SF味付けのハードボイルド、アクション…

ワルキューレ

世界大戦で、ドイツ軍がどうだったかも知らないで 無邪気に田宮のプラモデル、喜んで組み立てていた感覚がよみがえって来た。 映画に出てくる戦闘機や戦車が、それは凄くカッコいいんだ。 特別な現像処理をしていると思うが、青白っぽいハイライトが強い野外…

ダウト〜あるカトリック学校で〜

学校が映し出され、そして教会が。 神父が「ダウト=疑い」とは、を説教で語るところから映画は始まる。 もともとこの舞台劇を書いた劇作家が映画までつくるに至った。 だから、言葉の重さは並大抵ではない。 疑惑の持たれる神父をフィリップ・シーモア・ホフ…

アンダーワールド ビギンズ

シリーズ前2作は、 黒皮スーツぴっちり全身にまとうバンパイヤ女戦士が主人公 映画では処刑人と言われてたかな。 銃器はもちろん生身のファイトアクション満載だった。 ダークで冷たい現代の街が舞台で、 バンパイヤ族と狼男族のまさに闇に紛れた世界の戦い…

淀川長治の名画解説

DVD

「日曜洋画劇場40周年記念」とサブタイトルのついたDVD レンタル屋さんでも置いてあったけれど、自分で手元に持っていたい あの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の名映画解説。 淀川さんの日曜洋画解説ばかり、それだけを50タイトル集めてる。 (特典として…

チェンジリング

大きく、2本の柱で映画は成り立っていた。 身の毛もよだつ犯罪と、警察権力が保身のために真実をねじ曲げること。 その二つのあまりにも強力なパワーの 矢面に立たされる女性を演じるアンジェリーナ・ジョリー イメージを覆して、我が子を失う不幸とその後…

ロルナの祈り(ふたたび)

あれ、先週観たんじゃないのと指摘されたらその通り 2度目を観に行きました。 複雑な映画でないし、すっかり引き込まれて堪能していたはずなのに チケット屋さんの前を通ったら、衝動的に再び券を買ってしまった。 愛という言葉を使わないで書こうなどと、…

少年メリケンサック

オロモー! 佐藤浩市+田口トモロヲ+木村祐一・・・ 並みいるおじさん軍団 VS 宮崎あおい、全・面・対・決。 すでに大女優で貫禄充分の あおいチャン演じる、大手レーベル会社の崖っぷち契約OLが大奮闘。 イケてるパンクバンドを発掘、探したしてみたら 臭く…

昨日、映画の日

映画の日は、映画館が混むので嫌いだった。 大体、見たい映画の鑑賞券を買っておくので、映画の日は逆に損になるから 映画に行く土、日が、映画の日だとがっかりだった。 昨日の日曜日も有楽町・マリオンを通ったら、長蛇の列が出来ていて 「おくりびと」ア…

フェイクシティ ある男のルール

二日酔いの朝に、げろげろでも 自分の銃の点検をしないと出かけられない生活。 考えただけでも自分だったら願い下げしたくなるけれど 映画となるとこんな荒れた生活をしている 刑事(デカ)の話に行ってしまうんだよね。 ロス市警のキアヌ・リーブス、暴力や…

ロルナの祈り

主人公のロルナは、若い女の子 ベルギー国籍を手に入れるために偽装結婚をしている。 銀行の窓口、何気ない生活風景の街角がなんだかとても冷たい感じ。 よそ者である彼女が、ギリギリのところで踏ん張っている切実さが 常に表情を硬くして、その裏返しで街…

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

逆さ言葉。単語や文章を逆さから読んで意味がわかっても、無くても 何か不思議な響き、呪文のように感じるよね 生まれた時にすでに老人で成長するごとに若返ってしまう男の物語 始まって、もうすぐにクライマックスのように この映画に酔っているとでも言え…

007 慰めの報酬

「ボンド、あなたはいつも待ったなしなのね」 劇中の台詞のように、待ったなしのカーチェイスから始まった とんでもないアクションのまっただ中に 唐突に放り込まれ、思わず肩に力が入る 前作からそのままの続編、スリリングなカジノのホテルから 一気に野に…

レッドクリフ Part1

昨年から大盛況で、なかなか面白いと人からも言われていて Part2の上映の前に駆け込みで観に行った 3ヶ月近くのロングランにも関わらず、たくさん人が入ってる 普段あまり映画を観ない人達までも、三国志という事で来ているのだろう 血飛沫の戦闘シーンでも…

その男ヴァンダム

アクションスターの自虐的コメディーものだから 気軽に笑って楽しもうと思ってた 上映終了日ぎりぎり平日の夕方の回は、ガラガラで 男ばかり10人もいないしほとんど学生、その中の一人が ひたすら大うけして大声で笑うんだよ こちらも最初は、所々の小ネタで…

チェ28歳の革命 チェ39歳別れの手紙

いかに自分が、戦後の日本教育をたっぷり 受けて来たのか身にしみた。芝居じみて言ってしまえば 自分にナイフを突き立てれば、血と同時に 自由平等、暴力否定が溢れ出てくると信じていた それなりに信念で裏打ちされていると思ってたけれど、怪しくなった む…

アンダーカヴァー

『潜入捜査』というタイトル 派手さがないと言うだけで、映画館に人が入らない こういう本物の映画は、絶対あっていい 何が本物と言えば、人間の魂と思えるものが焼き付いている ニューヨーク・ブルックリン、警官の家族、のお話 父親は筋金入りの警視、息子…

ヘルボーイ ゴールデンアーミー

メキシコ生まれのギレルモ・デル・トモ監督 欧州スペインの微妙な時代と地域を題材に 「パンズ・ラビリンス」で、とびっきりのオリジナル 恐ろしくもファンタジックな独自の世界を構築することに成功している 驚くのは、今度はアメコミ原作を使い、それも実…