チェ28歳の革命 チェ39歳別れの手紙
いかに自分が、戦後の日本教育をたっぷり
受けて来たのか身にしみた。芝居じみて言ってしまえば
自分にナイフを突き立てれば、血と同時に
自由平等、暴力否定が溢れ出てくると信じていた
それなりに信念で裏打ちされていると思ってたけれど、怪しくなった
むかし戦争に勝ったアメリカが東洋の野蛮な国日本に
アメリカ的、生き方マナーの建前を教え込んだ
ついでに自分たちの都合の良い価値観も一緒に
それを証拠に、僕らは共産主義や革命という言葉に
嫌悪感やら嘘っぽさをいつの間にか感じていたんだ
アメリカと上手くいっていない国々、例えば中・南米の国々の対して
政治的暗黒地域で世界をも敵にまわして、策略と搾取を暴力で繰り返していると
日本人の頭の中にもしっかり刷り込まれ植え付けられていた気がする
眩しいばかりに光り輝くアメリカ文化に引きつけられながら、子供の頃からずっと・・・
そんなやり口に異を唱える者、運動がなった訳ではないだろうが
日本という国民が、独自に持ちうる考えまでには至っていない
この映画を観たら、懺悔とまでは言わないが、反省する気持ちを持った
医師から転身した革命家チェ・ゲバラの長い物語を二つに分けて
画面比率、色合いや映像の質感を変える事で、全く独立した二つの映画になり
同人物とは思えない二つの時期のチェ・ゲバラをベネチオ・デル・トロが演じきる
前・後編で、圧倒的な深みを持つ事は言うまでもなく
連続で観たこの二日間は、この映画の事で頭の中がいっぱいになった
自分が全く理解しがたいほどの、大きな愛を目の当たりにして
無知や思い込みを乗り越えて、自分の心のまなざしを真摯に持ちたいとも思った
この映画でチェ・ゲバラを知ることになっても、本当のところは全く解らなくなった
映画が、チェ本人に近づけば近づくほどますます理解出来ない
大きな愛の存在、革命の根底にある絶大なる愛
それこそが今をなお世界で注視されるチェ・ゲバラなんだな
と、それだけは心に刻み付けた