王子・飛鳥山。ひとり花見、飲み

ただいま、究極のひとり飲みをしている。
日曜日、朝からおつまみ弁当をせっせと作り、お昼になって東京都知事選挙に行って義務をはたしてからぶらりぶらり散歩して荒川区役所前のしだれ桜を楽しみ、桜が似合う都電に乗り込んで江戸時代からの下町の桜の名所「飛鳥山」やってきた。

↑選挙の投票に行く、元小学校。今は、教室や体育館を広く貸し出す多目的施設に。前の道をいつも通るので、ここの桜も毎年楽しませていただいてる。

荒川区役所前は、しだれの桜が多い。おもむきがあっていい。

↑都電と桜は、とても似合ってる。日曜カメラマンが、沿線そこら中に出没してる。

↑絶好の桜と都電の撮影スポットからの一枚。
昨日の雨から、今日は晴れて絶好のお花見日より人出のほうもかなりなもので、震災で自粛も仕方ないけど、庶民のささやかな楽しみだから、状況が許せばみんなで桜を楽しもうと続々とこの小高いお山に集まって来る。

↑平澤かまぼこ店は、おでんの立ち飲み屋。日頃からファンも多く、この時期はもう何屋かわからないくらいの人だかり。

王子駅からすぐは、音無公園。10年ほど前は、ここでよく花見をしていた。飛鳥山は、ここを抜けてすこし先に行った所。

↑こんもりした飛鳥山に桜が咲き、都電がよっこらよっこら明治通りを上って行く。

都電と京浜東北線JR王寺駅から水無し公園を抜け、お酒を買ってから毎年この桜の時期に楽しませてもらってる飛鳥山公園に来た。こんもりと高台になっている小山全体に古木の桜が多く、奥まった最深部がここ何年かのお気に入り場所だ。
絶好のお花見日よりのためかもう公園の敷地いっぱいにブルーシートといっしょに人が敷き詰められている。でも、さすがは江戸時代からの桜の名所だけのことはあり、大きな桜の木がそんなたくさんの人々もすっぽりと懐にだき入れるほどの包容力がある。

↑昨日の雨もやみ、今日は絶好の花見日和。

↑江戸時代、上野、浅草の花見は武家や金持ちの独占だったそうで、すこし離れた飛鳥山が庶民のお楽しみの花見どころだった。その流れを今でも感じる気さくに皆が楽しむいいお山だ。

おつまみ弁当を開いて、とにかく写真を撮ろうとお酒をお猪口に注ぎ桜の花びらを一枚浮かべてさあ準備よしとなったら、さっと一陣の風が吹き本物の桜吹雪が頭から降り注ぎ弁当にも花びらがはらはらと落ちてきた。
自分の杯に桜の花びらが落ちて来て、それをぐいと飲むのが花見の味である。
陽の光も充分と降り注ぎ、桜は神々しいばかりに光り輝いていた。いつもこの時期は、冷え込むのでキャンプのコンロととっくりお猪口を持参して燗酒をやるのだが、今日はそんなの必要なく昼間の今は着てるもの脱ぎたくなるほど暖かい日だ。

↑おつまみ弁当の内容は、左から。むつ(メロー)の味噌焼き、さばの卵焼、菜の花。かも薫製、空豆、インゲン、ホタルイカにフキ酢みそ。手づくり酢みそにふきのとうをザクザク切っのを混ぜたもので、苦みがいい。ゴミの出ない持ち帰り、ジップロックのタッパで。

↑干した塩サバの焼き身をほぐし、ネギと一緒に卵焼に。これは、花見の定番料理。
みんな思い思いに桜を楽しんでいる。おおぴらに昼酒を楽しめるこの日本文化を満喫している、いいなぁ。先日、一緒に夜桜を楽しんだI藤さんも、長年の飲み友だちのK西さんも、かみさんも母親も姉ちゃんも甥っ子も一緒だったら本当にこの桜を楽しめるのだろうなと思いながら、今日はひとり飲み、清く、さっぱりとこの最高の桜花日和を、じっくり楽しんでる。
トイレに長蛇の列ができるくらいにたくさんの酒飲みの同胞といると思えば寂しく思うことなどない。さっきから、横のベンチが空いたので、ちゃっかりそこに座り携帯の文字打ち機「ポメラ」を出してきて、ほろ酔い加減で文字を打ちはじめたのだが、桜の花びらが手元に落ちてくるは、小鳥の声はピーピーするは、とにかく花見の喧噪がなんだか心地よく四月、日曜日の午後の春のひとときを充分楽しんだ。
また、来春が来るまで大丈夫なくらい桜を愛でてしまった。

↑ほろ酔いのいい気分で、ブログを書く。

燗もつける道具も持って来たが、そのまま常温でゆるりゆるりと飲んで食べていたらいつの間にか一本開いてしまった。

↑こんな大げさな乗り物を必要とする山ではないが、お年寄りには有り難いのかもしれない。

帰りに、ちらりと上野公園を確認しに行った。その前に昔馴染みだった浅野屋のパン屋さんが、上野駅の構内にお店ができたので立ちよる。

↑左からフルーツライ、玄米くるみバケット、フォカッチャ。今はなき四谷三丁目の本店に25年通い詰めたパンの味は、懐かしくて、やっぱり美味しい。実は、パン好き。

↑上野の桜は、見事だが、この人出にもう通り過ぎるのが精一杯。

↑ここで、座って花見の宴は、あり得ないと思うのだが。早々に上野を後にした。