夜桜の次は、昼花見酒の桜を王子・飛鳥山で

東京の桜、満開と報じられた土曜日、都電に乗ってすぐに行ける王子・飛鳥山へかみさんと行った。結婚してこの地に住みはじめてからの恒例の行事で、この日ばかりは、いそいそとおつまみ弁当を朝からこしらえて午後を桜の木の下で、ゆっくりと酒飲みながら過ごす。

↑住んでいるマンションの明治通りをはさんだ向かいにある荒区役所前の公園も桜がたくさんある。これこそ手軽に近所の人達が、花見の宴会をしていた。


↑王子には、バスでも行けるが、断然、都電で行くのがいい。沿線で桜も見られるし、これから花見に行くぞと気分も盛り上がる。

↑王子の駅からすぐの音無公園も満開だ。


夜桜とは、また違った感じで、江戸時代からの庶民の花見どころでご近所さん達の集まりのような気さくで、どことなく風情も感じられる飛鳥山の花見だ。全体にこんもりとした丘のような、山とはいいがたい所ではあるが、公園の全体に奥行きも深く、桜も背が高く大きな年代物の木が多い。
何年か前、ここ王子の名物で狐の行列の言い伝えもあることからか、白装束で狐の面を着けた2人組というか2匹が、舞うような感じで飛鳥山の花見の人々の間を駆け抜けるのを見たことがある。誰が何の為にとはわからなかったが、白いので遠くからも目立ち、満開の桜下のその優雅な身のこなしに、花見客は呆然と見送った。この時の花見は、何だか夢見心地の記憶となって残っている。

↑都電が、道路と重なる沿線唯一の場所。飛鳥山の桜が、見事に浮き上がっている。


↑さて、お花見弁当。ふきみそを作ったので、アジの酢締めや貝柱、たこなど、生ものだったのでラップに包んでいて、どうも見映えがわるい。焼き魚は、鰆で、卵焼はサバ焼き入りの豪華版。

↑いやいや、満開だな。

今年見たのが、宴会集団の中でおもむろに裸になって顔を白塗りにしチョンマゲ風な手作りカツラとまわしをつけて、身体にもなにやら落書きされたまま立ち上がり、四股を踏みはじめた。その後、自分たちの宴会場から飛び出して、知らない宴会に巡業に出かけるのだ。ただ、黙って四股を踏む力士もどきに、酒も入り浮かれた花見客はノリもよく「よいしょ」のかけ声や手拍子、拍手と大受けだった。
見かけが、あまり綺麗でよろしくないが、なんだかほのぼのとはしたなぁ。

↑満開になったばかりで、散って来る桜はないので、撮影用にズルしました。やっぱり、猪口は必要ですよ。

飛鳥山全体に、まんべんなく桜でおおわれている。通り道でなく、ボッコリしたお山なので奥まったところまで来るとゆったりとお花見しながら飲食できる。

もの凄い人出だろうが、上野もちょっとのぞいておこうかと行ってみることにした。
案の定、身動きとれない人々の浪にへきへきしたが、しのばずの池のハイボール茶屋を思い出し、先日の桜の咲き具合の偵察に来た時、飲まなかった心残りの因縁をはらしに向かった。
茶屋の中まで、入ってみると完全に改装されていて、角ボトルのイメージカラーである黄色が所々に配置され、元の茶屋は営業を辞めていた。
日本酒を飲んだ後の、炭酸きつめの角ハイボールはとても旨かった。午後から曇りがちで、だんだん寒くなりながらも、ついついおかわりをしたぐらい美味しかった。

↑場所が、かわって上野公園は、人のおお浪が押し寄せている感じ。

↑混雑にあまり歩き回ることもできずに、しのばすの池の茶屋へ。

↑もとの茶屋は、営業を辞めていて、後を受け継いでサントリーが宣伝のための出店したんだろうか。

↑炭酸きつめのサーバーから入れた、角ハイボールは結構うまかった。

↑黄色い行灯に見送られ、家路についた。