エレニの旅

movie_kid2014-01-19


昨年、撮影中に事故で亡くなったテオ・アンゲロプロス監督の遺作の公開前に、代表作の回顧上映されました。没後すぐの特集上映で『旅芸人の記録』だけは、なんとか昨年に観たのですが遺された傑作10本を一挙上映されるチャンスを全部は無理としても、逃すことはできません。
『エレニの旅』三部作の一作目で、二作目の『エレニの帰郷』が、遺作として今回新作公開されます。日本では公開の見通しさえなかったことを考えれば皮肉なことかもしれません。テオ・アンゲロプロス監督の映画にとって音楽は、脚本や演者と同等の比重があると思えます。主人公のエレニが、強い愛に生きながらも時代の悲劇に押しつぶされる様を圧倒的な情景と音楽で、映画を紡いでいました。自分で忘れていたのですが、特にアコーディオンの旋律に対して涙腺のスイッチが入るようでもう目がぐしゃぐしゃでどうしようもありませんでした。
     ◎
旅芸人の記録』が(1975年)ですので、今回は、テオ・アンゲロプロス監督の後期の作品を観たことになります。
『蜂の旅人』   (1986年)
ユリシーズの瞳』(1995年)
永遠と一日』  (1998年)
『エレニの旅』  (2004年)
『エレニの帰郷』 (2009年)