ダーク・シャドー

movie_kid2012-06-09


ジョニー・デップとテム・バートン監督のコンビでしかできないと、誰しも思うその通りの映画だった。8本目となるタッグを組んだ作品で、相変わらずのテイストでマンネリ? もしくは物足りないと先入観をもたれそうだが、これは新しくて面白かった。
ヴァンパイヤもの昼メロTV番組を当時の音楽にのせて70年代気分どっぷりのままに映画的再構築したところで、かなりクールで楽しい映画になっている。
ジョニー・デップも含め登場人物のつくり込みが、半端でないのも素敵だが、敵対する魔女のゾックとするほどの美貌と愛憎に鳥肌がたった。登場人物の一人、好きだったかつてのキャット・ウーマンのミシェル・ファイファーが、もうおばさん(失礼)なのに落胆したが、バットマンから20年も経ってしまったんだな。ちょっと変わった異形の者を描き続けて、テム・バートン監督もここまで来たのだが、おどろおどろしさに埋没しなかったこそのバランス感覚をどう捉えるかで評価が分かれるところだろう。