まほろ駅前多田便利軒

movie_kid2011-05-07


どうにも、どこにも行き詰まってしまった二人の男の物語。人生の滑り出しで深く傷を負ってしまったことが原因か、自ら望んでなるべくしてなったのか、東京郊外(実は、町田)架空の街、まほろを舞台に、日々、季節は進んで行く。
取り巻く登場人物たちは、役づくりにかなり誇張したような印象を受けたが、当の主人公の二人は、限りなく素そのものに感じる、瑛太松田龍平の芝居が素晴らしい。まったく今までにない主人公2人のキャラクターが、今の日本人の悶々とした柔らかい部分を表現できていて、とても新しく感じた。原作は、これから読もうと思うが本の良さがそのままこの映画の登場人物、とくにこの二人にしっかりと憑依して素敵な邦画が生まれた。すでに松田龍平のファンだったが、つかみどころがないばかりか、深みさえ増してる演技がますます好きになった。