キラー・インサイド・ミー

movie_kid2011-04-23


舞台がアメリカ西部の砂埃っぽい場所でも、青味がかったクリアな映像が不気味さを増していた。新作から遠ざかっていたイギリス人、ウインター・ボトム監督の最新作は、初監督作の「バタフライ・キッス」を彷彿させる不可思議な犯罪者の物語で、怒りの犯罪者に対してこちらは、愛した女性に手をかける冷酷な男の物語。
原作者のジム・トンプソンは、没後も文学的な再評価され、映画化された小説を沢山書いていた。一貫して、犯罪や殺人の物語に不思議な魅力を湛えてるようだ。この映画の監督も「人間は破壊的な生き物である」という小説の観点が興味深かったと言っているが、まさにそれにつきる映画の出来だった。