ミックマック

movie_kid2010-09-18

都市において新と旧、または、富と貧との対立がことのほか目についたりする。パリだってそんな感じなんだろう。ただ、新なり富が一気に都市を制圧してしまうかと言えばそうでもない。旧も貧もなかなかバイタリティーがあるのだ。ジャン=ピエール・ジュネ監督は、そんなバイタリティーに眼差しを向け、とても暖かい。何よりそのこってりとした世界観が、あまりにも豊かなイマジネーションに溢れていて比類はない。
主人公バジルは、子供の頃地雷除去の作業中に父をなくし大人になってからも不運な流れ弾で生と死のぎりぎりに追いやられる。そして、どん底に落ちる樣をセリフもほとんどなく一気に見せる手腕にほれぼれした。どん底から個性豊かな疑似家族の一員になる事で対立は、武器会社VS廃品回収チームになってくる。題名のいたずら(ミックマック)から、だんだん、対決はヒートアップしてくがあくまで力対力になってはいけない戦いだけにさて、どう見せてくれるのかと言うところ。
変な人大集合的の廃品回収チームなのだが、実は、そんなたいした能力も力もないだけに愛くるしいキャラクターの持ち味は、心地よかった。