鉄男 THE BULLET MAN

movie_kid2010-05-30

バカバカしいと思わない訳でもないが、塚本晋也監督の『鉄男』に込める思いとその爆裂する迫力が、映画に吸引力をあたえるのだろうか。絶対悪の表現方法に、自分の肉体を酷使して突っ走るのは、良いのか悪いのかなんて置いて行かれるほどの勢いだ。鉄に変わって行く男のキーワードのままに時代を反映させながら、東京と言う都市とを結びつけ、3部作まで完成させてしまったのも凄いな。
怒りと共に、鉄化初期段階からとめどなく膨張したあげくは人間兵器と化す、怒りの無限大と黒々とした鉄のビジュアルの激しさは息をのむ。大音響とともに変化し続ける鉄の肉体に五感を刺激されるのだ。しっかし、疲れる映画だなぁ。