ウッディ・アレンの夢と犯罪

movie_kid2010-04-19

絶妙のバランスの映画だった。これが主演が女優で監督好みの場合は、ひたすらウッディ・アレンのスケベさ全開でへきへきしてしまうのだが、男の場合は一転する。自分が出た場合はコメディーになったが、お眼鏡にかなった良い役者によって、シリアスでいてどこか憎めず、親近感を持って男達の人生の妙に魅了される。ユアン・マクレガーコリン・ファレル、今だ勢いもあり経験も積んだ二人で、仲の良い兄弟の人生の夢と転落を魅せてくれた。ほんのちょっとしたセリフと演出の技が光って、単なる悲劇にはならない味わいがたっぷり詰まっていた。やっぱり、映画はいいなと、素直に堪能できた。