ラスト・ブラッド

movie_kid2009-05-31

うぅ〜む、主演の韓国人女優チョン・ジヒョン小雪
この二人だったから、良しとするか・・・でも
もうちょっとなんだよ、これでは物足りない。
女子高生ルックスのサヤの日本刀アクションは見せてくれるのだけれど
オニゲンと呼ばれる、バンパイヤが弱いので百匹ぶった斬っても
圧倒される迫力にまで繋がらない。ただ、悲しみを湛えたサヤの表情はいいな。
やっと手強い相手が出て来ても、変身したクリーチャーの造形が良くないし
アクションもぎこちない。すでに類似品のバンパイヤ映画でもっと良く出来てる
クリーチャーアクションがすでにあるのだから、これではまずい。
オリジナル秀作アニメを実写でここまで持って来た実力も熱意も感じるし
外国映画による日本の描写としてはなかなか良いと思う。
富士山をバックに米軍基地などは、意外に雰囲気だしていたし
70年代の東京・戸越銀座の町並みセットも、なんとかぎりぎり昭和を感じさせ
導入の地下鉄・丸ノ内線のレトロ車両の赤色が、ブラッド映画によくぞ選んだチョイスだ。
だからこそ、もう少しアクションに“ため”が欲しかったと思う。 
バンパイヤにとっての時間の尺度は、まったく人間には当てはまらないのだが
サヤの出生と成長、サポートする人物との兼ね合いが
うまくクリア出来ていないのが、気になった。
日本の武術が好きなフランス人監督が、忍者やサムライ意識し過ぎで
説得力ないのに時間を使い過ぎが、逆効果になってしまったのではないだろうか。
最強のオニゲン、小雪との決戦はなるほど楽しませてくれたが
物語にそれほど厚みが感じられない所で、気持ちの持って行きようのないまま
観ている方としては、不完全燃焼だったな。