『ささもと』の新メニューに、目がキラリ

先週、連れ合いが、アメリカのユタ州ソルトレークシティに旅立った。
長年趣味で続けているコーラスのイベントで、会社を1週間以上休んでの10日あまりの海外遠征だ。好きでやっていることだから、とやかく言いたい訳ではないが、昨年暮れから土曜、日曜日は練習で、家にいたためしがなかった。
地球を半周して、アメリカにまで行って歌っていることに実感を持てないが、遥か遠くに行っているものだと感慨深く、元気に帰ってくることを願うしかない。
自分は、変わらず仕事をしたり、飲みに行ったりの毎日が続く。
そんな中で、ちょっとした驚きがあった。

↑映画『深夜食堂』を観た後で気がついたが、新宿・思い出横丁の『ささもと』も酒類のメニューしか貼っていない。氷のバットに置いてある串を指止しで注文するか、おまかせで焼いてもらうか、それとも聞き覚えた串のよび名をとりあえず注文してみるか、なかなか難しい。料金は、串の本数で計算するので明朗会計だ。
新宿・思い出横丁『ささもと』は、日曜や祝日でもやっているので、映画を観た後など休日の夕方早く、ちょっと飲みたい時にも重宝する。同じような気分で来ているお客さんも多くいるのだが、その常連さん達から「リンゴ、ちょうだい」と、最近よく耳にする。
それも、年配のおじさん達に絶大な人気なようなのだ。
リンゴというのは、正確には、肉巻きのリンゴで、注文があれば煮込み鍋に投入される。中まで火が通った頃合いをみて、焼き台で火にあぶり表面がパリットしたところで客に出される。ミョウガや玉ねぎ、水菜など野菜の肉巻きとまったく同じように調理されるのだ。
それにしても、リンゴを肉で巻いて串に刺し、煮込み鍋のグツグツの中に本当に入れるのかと、旨そうにリンゴの串を食べるおじさん達を横目で見ながら、自分が食べることはなかった。とは言うものの、興味がない訳でもない。
この日は、めずらしく飲み友だちと来ていたが、ふとこのリンゴのことを思い出し、その初体験の道連れもいるので、食べてみることにした。2人して、焼き上がったリンゴの串を前に、ちょっぴり困った顔をしながら頬張った。
おぉ、2人して顔を見合わせ「旨いじゃないか」と同時に言葉をもらした。
「これ、あり」と、思う一品、いや、驚きのひと串だった。(2月15日飲)

↑リンゴは、リンゴの味なのだが、やっぱり、食べて驚くリンゴ肉巻き。もう新メニューとは、言えないくらい以前から定着しているようだが、僕にはとても新鮮、新メニューだった。これは、アメリカ帰りの連れ合いにも食べさせてやろう。