この秋、生活の変化

ちょうど丸3年、続けて来た仕事が終わった。
臨時の派遣のような形で始まったが、補佐する立場とはいえ、初めての広告の仕事で戸惑うことも多かった。とにかくたくさんやるべき事があって、朝から晩まで事務所に詰めていた。
これから先はというと、今までの仕事を別のデザイン事務所が引き継ぐことになり、継続性を持たせる意味でも、仕事を続けてもらいたいと取り仕切っているディレクターにいわれている。
しかし、先のことは不確定で、現実にこの3週間ばかりは、仕事もない待機の状態が続いた。少しは、ゆっくりして、この3年間の疲れを癒せばいいし、時間があるのだからやれなかったことをすればいいと思うが、結局、たいしたこともできないでいる。
引っ張っていたゴム紐も、手を離せばビョ〜ンと縮んで、そのままだ。
今は、台風の目にいるのかもしれず、また一瞬にして風雨に巻き込まれたような荒れた状態の日々に戻りそうでもある。それとも、また一から仕事探しを始めなければならないとも限らない。

↑食べかけのサンマの写真で、いいのかなと思うところだが、描き上がるかどうかのところで空腹に我慢できずに、むさぼり食べてしまった。食べてしまっても、ちゃんと描いていれば絵が残る、が、この絵ではどうにも。(9月19日飲)
ぶらぶらしているのなら、ブログを書けば良さそうだが、そんな状態だからこそ文章を書くことが、どうにも億劫に感じてしまった。
10月の初旬までは、毎日ビッチリ働いていて、金曜日も夜遅くなり腹も減って事務所からの帰りに居酒屋に駆け込むこともあった。旬のサンマが食べたくて、そして、飲みたくて
「とにかく、サンマと燗酒を下さい!」と、言ったら
刺身か、焼いたのかと聞かれると「もちろん、両方で!」と即答していた。
焼き上がったサンマが、目の前に置かれると、12時間もパソコンの前で目も身体も酷使していた筈なのに、興味の持ちはじめたペン画をメモ帳に描きはじめた。何もしたくないほど疲れてはいても、スイッチが入れ替わり、今年の初サンマの塩焼きを食べるのなら、下手でもなんでもいいからその姿を描いておこうと思ったのだ。
夏に作った『ひとり飲み・ペーパー版』の感想で、文章だけではなく、ちょっとしたイラストが入るといいのではとアドバイスをくれた人がいたので、試してみようとペン画を始めたばかりだった。
焼きたてをすぐに食べたくても、スケッチをとるとなると、写真撮る何倍も時間がかかる。これはちょっとかなわんなと思いつつも、ひとり飲みのひと時としては、かなり楽しいと気がついた。

↑8月から、通うジムが上野になったので、仕事に行かなければ上野公園内のスターバックスによく行くようになった。酒を飲まない時は、コーヒーは必需品で、木立に囲まれてコーヒー(ラテも含め)飲むのは、本当に気持ちがいい。
そんな慌ただしい生活が、一変している今の状態だが、さて、自分は何をしたいのだろうと考えるも、時間がある今だからこそ週末の金曜日に、北千住『大はし』に飲みに行った。
早い時間に行って、まず、肉豆腐を食べる。刺身は、ヒラメの昆布締めとヤリイカ、照り焼きは、銀ダラだった。カキ酢に心奪われつつ、貝の酒蒸し盛り合わせ(ながらみ、バイ貝)にして、締めはオムレツ。そして、おやじさんとひと言、ふた言話しながら満足して、帰って来たところ。

↑2週連続で、金曜日の早い時間に飲みに行った『大はし』。それでも、開店から大賑わいですぐに座れるかは、運次第。このところ、カウンターの一番奥になることが多く、この席は、おやじさん、息子の若旦那、孫とで、精鋭の3人が交錯する場所だ。とにかくバタバタと騒がしいのだが、見方を変えれば、厨房も見渡せるし『大はし』に包まれている感じがする。何より、あの名物の煮込み鍋が目の前でグツグツしているのだ。
人生は、続くよ、今のところと思いながら。それにしても、自分のイラストは、まだまだ、採用まではいかないと思うのだった。(10月31日飲)