赤羽、鯉とうなぎのまるます家

書きたいネタが、たくさんたまっているが、腰を据えて取り組めないのが現状。なので、最近は、さっぱり更新できずにいた訳だが、それはそれとして昨日飲んだほやほやのところを書いてみる。
昨年同様、コーラスにハマっているかみさんの定期演奏会に、年一回だけ聞きに行く事にしている。会場は、埼玉県の川口でやるので、荒川を越える前に赤羽で一杯やってから聞きに行く事にした。義理というか、義務というか、花束も要求されているので、花屋で頼んでおいてから飲みに行くと、酔っぱらった頃に出来上がっている算段だ。すこし酔っぱらっていないと、おっさんが花束を持って歩くなんて気恥ずかしくってたまらない。

↑堂々とした風格の『まるます家』。冬だったら、すぐ近くの市場の中の『丸健水産』で、おでんをつまみ酒を飲むのもいいんだよな。

だいたい『いこい』で飲んでいた。説明する必要もない立ち飲みの名店だが、どうにも、移転して店が新しくなってからかつての勢いがない。だったら、『まるます家』にしようと混雑する赤羽の駅前、商店街を抜けて行く。この店も説明の必要がない居酒屋の名店。平日、朝から飲める店でも有名だが、鯉とうなぎの川魚を食べさせてくれる。昔は、すぐそこの荒川からとれたものが出て来たのだろう。
以前に比べ駅前の飲み屋の数が、また一段とふえた気がする。土曜日とはいえ時間的にまだ早く、だいたいの店は閑散としていた。それに比べ『まるます家』は、3人が待つ満席状態で、まさに堂々とした風格だった。
大瓶のつもりで「瓶ビール、大で」と、お姉さんに言ったら「瓶、生どっち」と聞かれてしまった。中国のひとだったのか、流暢に日本語をこなしているが物言いがとてもキツかった。と、最初はそう思ったが、混んだ店内の喧噪の中で、それはそれで雰囲気を乱すほどではない。そうそう、この店は、勘定を統括する女将をはじめ、接客を女性だけで受け持っていてとてもみんな元気がよかったのだ。

↑『鯉のあらい』は、酢みそでいただく。

↑ワラビの煮びたし

↑ガラスの1合瓶になんのレッテルも無しの『無名正宗』ではなく、メニューので見る限り新潟『長陵』だと思う。常温で、するりと飲めるいい酒だった。

鯉の洗い、ワラビと食べ進んだところで、左隣のおばちゃんが食べているイカ焼きがもの凄く旨そうで、それに今度は右隣のおっさんは「白、焼いて」と中国人のお姉さんが「なに」と聞きなおすたのみ方で、うなぎの白焼きを注文した。おお、白焼き食いたいと思うが、どうにもこっちにもくださいというタイミングを逃した。
カツオ、まぐろ、あじ、目を引く石カレイもあり、刺身類も充実しているのでもう一品、刺身でいこう。そうはいっても、この店なのだから鯉の生刺しにする。鯉の『お刺身』ではなく『生刺し』と短冊に書かれている。
隣のおっさんが、「鯉の刺身は、お母さんのおっぱいを出すための精力食だったんだよ。まぁ昔は、たいした食い物なかったのだろうけど」と話しかけて来た。

↑『鯉の生刺し』文字面の“生”とは違い、臭みもまったく感じられない。生姜しょう油でいただいた。

↑関東だから、蒸しているのだろうが、白焼きだったら蒸して焼くのもいいかもしれない。それほど、ふわふわで美味しかった。

なるほど『生刺し』の意味は、精つくよだったのか。
やっぱり、白焼きも食べとかなければと、これがふわふわだった。うっまい。
まるます屋とお客様とのお約束、酒類3本までの張り紙通りの日本酒3本目が、瞬く間になくなってしまった。あまり飲み過ぎても、演奏会で寝てしまってはいけない。
ビールを含めると、4本になっていたが、そこはおおらかな土地柄という事で何も言われなかった。待っている人も、店の外に列ができるぐらいになっていた。

↑皿は、さげても酒瓶はそのまま置かれる。三本までルールは、悲しいけれどあっていい決まりだと思う。並んで待っている人もいるのだから長っ尻はいけません。

時間が、もう30分ほどある。なら、ホッピーの一杯くらいならいいかと、酒飲みは飲み出したら止まらない。駅ロータリーに面してる『まるよし』にはいる。以前、もう一杯飲みたいなと同じような状態の時入った事がある。小さい店だが、入るとほぼ満員だった。店主が、モツをひたすら焼いていて、この店も接客は女性陣だ。元気な女性店員に、寡黙な店主のパターンなようだ。煮込みとホッピーで、すっかり酔っぱらってしまった。もう、花束を持ってもなにも感じないくらいで、千鳥足で会場に向かった。(6月15日 飲)

↑昔は、ごちゃごちゃした街並に埋もれていたのだろうけど、再開発後、駅前絶好の立地になった『まるよし』

↑ホッピーの焼酎を氷のジョッキーとは別に、コップで出て来た。コップになみなみではないが、普通の店より良心的にやってますよ、ということかな。

↑煮込みとホッピー、中(焼酎)1回おかわり。かなり、酔っぱらった。