野外飲み、開眼。お台場、最高!

今年に入ってから、マイブームになった公園飲みは、外飲みというより野外飲みといえばわかりやすいだろうか。ピクニック気分でつまみと酒を持参し、公園などの眺めのいいベンチで休日の昼間から一杯やるのだ。一歩、間違えると公園に住んでるおじさんと大差がなくなるが、本人にしてみれば自然にふれあいながら好きな酒を飲んで何が悪いといったところだろうか。
昨年購入したサーモスのステンレスポットで、寒い時期は、焼酎のお湯割りで暖まり、夏だとロックが楽しめるようになった。桜の花見のようなことを、年中したいと考えてる馬鹿野郎なのだが、都会の暮らしにうもれながら、パソコンの前に座り続ける日々にちょっとした潤いが欲しいのだ。

↑帰りに一歩一歩と、レンボーブリッジを歩きながら渡り眺めたお台場。さっきまで、その松林の中のベンチで座って、飲み食いを楽しんでいた。酔っぱらっているだけでなく、本当に気持ちのいい眺めだった。お台場、最高!
例年夏場の暑い時期に、銭湯で汗を流した後で近所の自然公園に夕涼み的な感じではじまった野外飲みだが、上野公園をはじめ、日比谷公園浜離宮、お台場、葛西臨海公園などに今年になってから徐々に足をのばし方々へ行きはじめた。
寒い時期から、暖かくなってくれば外にいるだけにダイレクトに季節を感じる事ができ、それだけで嬉しくなる。今年、東京の桜の開花が予想以上に早まりあたふたと花見をしたが、やっぱり、桜の花見は格別だった。飲み友だちとも行ったし、もちろん、ひとり飲みでも桜の花見酒を楽しんでブログにも載せたいとは思いながら、写真を選んだり文章を書いたりの時間も取れずに、わずかの休みにひたすら野外に飲みに行っていた。
5月のゴールデンウィークをはさんで仕事が立て込んで、連休とは裏腹に日曜日ぐらいしか休みがなかった。疲れていればいるほど、潤いが欲しくなるもので、やっとの休みに行った2度目のお台場が最高だった。

↑行きは、新橋から乗った『ゆりかもめ』のお台場海浜公園駅から砂浜に出る。目も覚めるような晴天のした、酒とつまみを携えての我が身が、少々、恥ずかしくなるくらい健康的なビーチバレー大会が開催していた。奮闘する女性プレイヤーに、よこしまな視線を投げ掛けてしまう前に、目的の本来のお台場へ先を急ぐ。

↑埋め立てられた周辺と、レンボーブリッジに迫られているお台場も、近づいてみると石垣も立派で、砲台跡もありかつての戦闘モードがうかがえる。公園として解放されているのは、陸続きの第3台場のひとつだけ。
お台場といっても、フジテレビあたりの人気スポットでなくて、江戸時代の海上関所跡の方だ。新橋から出発したゆりかもめは、お台場海浜公園駅にすぐ着き、連休中で乗っていたたくさんの人が降りても、ほとんどがレジャー施設の方に吸い込まれてゆく。浜では、ビーチバレーの大会などもひらかれていて何とも健康的な感じだ。清々しい、潮風といいたいが、東京湾もここまで奥まっていると潮の匂いは残念ながらしてこない。
それでも、砂浜で水遊びをする子供たちの歓声と5月の晴れ渡った青空は気持ちがいい。目指す本当のお台場に来ると、人影もまばら、何もないといえば何もないから人が来ないのだろうが、そこがいいのにね。

↑松林の日陰になるこのベンチからは、レインボーブリッジと立ち入りが禁止されているお台場、そして、東京湾を行き来する船舶や水上バスが頻繁に通りあきさせない。綺麗だとはいえない海も、ゆったりとした水辺を眺めているだけで気持ちいい。
ここに来たのは2度目で、最初の時にロケーションのいい場所をしっかり散策してとっておきのベンチを見つけている。今回も、ばっちりそのベンチが空いていた。ぐるりを松林で囲まれていて、今日のように晴れ渡っていてもいい具合に日影なる。目の前に、レインボーブリッジと行き交う船を眺めながら一杯やるのは素晴らしい。
途中、東京駅で買った清酒『松の寿』が、何とも松林のなかでここの風情にビッタリではないか。

↑自作の卵焼は、釜揚げシラス入り。野菜の肉巻きは、ごぼう、エレンギ、アスパラ、レンコンで、しょう油と酒、みりん、ちょっぴり砂糖できんぴら風に味をつけている。途中の上野駅構内で買って来た、ちよだ鮨『海鮮だより』でサバ寿司も入り平均的だが、ほどよくまとまっている。
のんびり食べて飲んで、食べるものがなくなると、iPodを聞きながら持参した双眼鏡をのぞいて行き交う船を眺めていると時間を忘れてしまう。
さて、そろそろ行くかと腰を上げてほろ酔いのいい気分で来た浜を引き返そうと歩いていたら、ふと、ゆりかもめに乗っている時、レインボーブリッジの中を人が歩いていたと思い出した。どうやら、この先を行けばそのまま渡って行けそうだ。酔っぱらった勢いで、そのままレインボーブリッジを歩いて渡ることにした。

↑千鳥足で、レインボーブリッジを歩きだし、身を乗りだして写真も撮っている。酔っぱらっているから、恐いもの知らずだ。

↑やはり、最高部になって来ると柵も高くなって来る。ジョギングの人も見かけたし、自転車もOKだが、押し歩きが鉄則で乗って走れないようにタイヤにカバーを付けさせられるようだ。
落ちないように手すりや柵はちゃんとしているが、先に行けば行くほどだんだんと高さが増し、遥か下に海が広がっているのを見ると足がすくむ。それでも、眺めは最高で、先ほどまでいたお台場の全ぼうが見渡せる。強風などであれば、すぐ通行できなくなるだろうが、天気に恵まれればお金もかからずなかなかのいい散歩コースだ。新橋側は、ビルの数階分の高さをエレベーターで一気に降りることができた。

↑橋を降りて来て、見上げるとそれなりに歩いて来たなと思うが、新橋側のこの高さはエレベーターで楽ちんなのだ。だから、こちらから行くとほとんど登りがない。
酔った勢いで、レインボーブリッジを歩いて渡ってしまったが、どちらかといえば行きに歩いたほうが得策だろう。なにも危険な遊歩道ではないが、万が一に酔っぱらっての千鳥足が、命取りに海に落ちてしまったらニュースやワイドショーで何と言われるかわかったものでない。(4月28日 飲)

↑東京駅で、酒を買った時、ゴールデンウィークでごった返す構内で『元祖・いかめし』の売店を見つけていた。帰りに再び、東京駅に立ち寄るのも面倒ではあったが、気分のいい一日の最後の締めくくりとして誘惑に勝てなかった。「いかめし』が、こんなに酒にあうとは驚いた。