2週連続で割高3D映画と、シラス不漁で値上げの“ウナギひと通り”

コーラスの練習やイベントのために休日でも時間のないかみさんとは、一緒に映画を観ることも年々少なくなっている。だから、という訳でないがマイペースで、映画を観てひとり飲みを楽しんでいる。たまに、映画を観た興奮のまま良かったと家で話しをすると「それ、観たいな」などと言い出す。こちらも、映画を気に入っているので、そう言われると悪い気はしない。「じゃ、もう一回、観に行こうかな」と、つい口に出し次の週にもう一度、一緒に同じ映画を観ることになった。
最近の“3D映画”全盛のきっかけになった『アバター』ともう一作品を観てからは、3Dはもう観なくてもいいかなと遠ざかっていた。ドイツ人のヴィム・ヴェンダース監督の手がけたダンス・ドキュメンタリー映画が3Dと知り、半信半疑で観てみると驚きと感動がつまっていた。
2週連続で、それも3Dは通常より高い料金で観ながら、やっぱり良いものは良かった。そして、いい気分のままどこかで一杯飲もうとなるのは自然流れだ。土曜日の夕方だから、有楽町にいても新宿まで足を伸ばして、思い出横丁『カブト』に行こう。かみさんも、久しく行ってないので異存はないようだった。

↑椅子ひとつ空いてるのが見えるが、今日はふたり飲み。案の定、他の椅子は空いていないので少し待つことになった。
「めずらしく2人連れだな」と迎え入れてくれた『カブト』だったが、ちょっと様子が違う。目立つ所に貼られた紙に、ウナギのシラス不漁のためやむを得ず値上げさせていただきます云々、壁のお品書きが真新しかった。不漁のニュースは何度か聞いたが、そこまで深刻な状況なのかと思い、汚れすらついていない真っ白な紙のお品書きが妙に落ち着かなかった。

↑それほどの値上げでなかったが、お品書きが真新しくなった印象が残った。ただ、2週間もすると馴染んで気にならなくなると思うが。
『カブト』のおやじさんが、ウナギ串を焼きながらいつになく顔が険しいのも、真っ当な商売を一生懸命しながら値上げせざるを得ないやるせなさが滲み出ていた。
もう1年たった震災だが、その直後からウナギの流通の極端な低下で品薄となり早じまいすら余儀なくされ、残留放射能の風評の心配、ここに来てシラスの不漁で打撃は大きい。苦肉の値上げも、客足の動向が気になる所だ。
少しばかりウナギ串のセット“ひと通り”の値段が上がろうが、旨いものは旨い。美味しいウナギを食べながら、好きな酒を飲もうではないか、大きな声で言いたくなった。

↑かみさんと一緒の『カブト』は、久しぶりだ。芋焼酎は、各自2杯でやめておいた。調子に乗ってかみさんは3杯飲むと、帰りの電車で座って完全に寝てしまいなかなか起きないもんなぁ。