なにわの飲み話に花が咲く、東京の名店『斉藤酒場』で


飲み友達、I藤さんが秋の連休前半に、ふるさとの岸和田へだんじり祭りに合わせて帰省すると聞いていた。こちらは、求職中ながら休職生活に本格的に入ったところ。台風15号が猛威をふるいながら北へ過ぎ去った翌日、秋の後半連休前に「急ですが、飲みに行きませんか」とメールをいただいた。
とりたてて予定もないし、今は時間も自由になるので大丈夫ですよと、すぐに返事を書いた。いろいろと近況の話もあるし、いつもの『斉藤酒場』で、少し早い時間から始めることになった。

↑台風一過の秋晴れにならず、夕方から雨が降り始めた。前日のように大荒れではないが、夜遅くまで雨が降り続いた。

I藤さんの話は、岸和田へ帰省の途中で立ち寄った大阪報告。連休より2日早い夜行バスの難波行きは、格安料金で快適だったそうだ。翌朝、大阪・難波に降り立ったその足で『お食事処 しみず』に朝食を食べに行ったら、ほとんどのテーブルで朝からビール瓶が立つその勢いに驚いた話。そして、午後には新世界『平野屋』で、素晴らしき昼酒体験に突入していったらしい。
2人してお気に入りの東京居酒屋名店のひとつ『斉藤酒場』で燗酒の盃を傾けながら、共通体験している大阪、なにわの飲み話に、花が咲いた。
耳寄りな話は、天王寺阿倍野筋『明治屋』が再開発で閉店後、移転し再開したとのこと。一昨年の年末、閉店を知らずに店を探した経験があり、復活した店で飲む楽しみがひとつできた。

↑どうしても昭和のイメージがつよいからか『斉藤酒場』の最初の一杯は、瓶ビールの場合が多い。以前、生ビールはどこの飲み屋でもあんまりなかったように思う。

↑最初にたのむか、忘れていると最後でも注文してしまうポテトサラダ。

↑甘みの少ない、味噌煮込み。大きめサイコロこんにゃくがいい。

本日の展開は、最初の瓶ビールでポテトサラダに煮込みを注文し、それからは、まぐろトロ刺身、しめさば、アジ刺身、さばの味噌煮、身欠きにしん煮物、コハダ酢と魚の肴オンパレードになった。お店のお姉さんも太鼓判のまぐろが素晴らしかった。仕入れのまぐろがよかったそうで、それでも通常の割安値段のままだった。居酒屋の実力を感じる、まぐろ刺身のひと皿だった。

↑差しつ差されつではなくて、各自専用の徳利で自分のペースで飲む流儀。

↑今日のまぐろ刺身の存在感は、半端ではなかった。隣のしめさばの、影が薄かった。

あじ刺身も悪くはなかったが、如何せん、まぐろが凄すぎて。

↑さば味噌煮と相性のいいオニオンスライスがなくて残念だった。残った煮汁をつけて食べるのが旨いのだがなぁ。

↑勢いで、身欠きにしんの煮物まで。醤油系の魚の煮たのも食べたかったんだ。

↑酸っぱいものをもうひとつと、コハダ酢。結局、野菜系が少なくなってしまった。酒を、5本飲んでしまい(自らの規定で)終了。

徳利ひとり5本の決まりは、勝手に自分が言っているだけだが、I藤さんも付き合ってくれるので、心残りながら席を立つことにする。

↑『斉藤酒場』特有の自然木のテーブル。たまたま、座ったところが飛び出ていて、肘掛けのように寄りかかることが出来て座り心地がよかった。

↑名残惜しげに、帰り際、振り返って写真を一枚。

帰り道の池袋、立ち飲み『かぶら屋』1号店で、仕上げをすることにした。立ち飲みブームのかなり初期の段階で、この『かぶら屋』に来ていた。従業員が、若くて元気よく働いていて、とても気持ちよく飲めた記憶がある。他の沢山ある支店にはあまり行ったことがないが、最初のいいイメージのママ、池袋・1号店で、たまには飲んでみようかなと頭に浮かんできたのだ。

↑『かぶら屋』1号店。池袋駅から少し離れる、お寺や公園のあるやや寂しげな場所柄が、道に張り出しても、のんびりと飲める。

↑ガツ刺とゆでイカをつまみながら、飲み始めると雨が再び降りだした。店の人に言うと、さっと中に場所を用意してくれた。さすが、元気なサービス。

開放感のある外席で飲み始めたが、再び、雨が降り出し店内へ移動。酎ハイの焼酎を飲みはじめに薄く感じて、追加の焼酎を入れたりしているうちに完全に酔いがまわってきた。焼きトンコーナのカウンターで飲んでいて、目の前のガラスケースにある焼きトンに惹かれて何本か注文したようだが、写真を見ても本当に食べたのだろうかと信じられないくらい記憶が抜け落ちていた。
徳利5本の自制心がありながら、その後に飲み過ぎてヘロヘロになってしまうようでは、情けない。ちょっぴり、反省。

↑中に用意してくれた場所は、目の前に焼いてくれとばかりに、焼きトンのネタが並んでいた。

↑シロタレ焼きから食べたんだな、と、写真を見て。

↑あぁ、このタレ焼きはなんだろう。糸口になる、記憶がまったくない。

↑タン、カシラ、ハツ(?)の塩焼き。だんだん、調子に乗って来たのだろうか。

↑2、3杯目の酎ハイは、ともに濃いめで作ってもらった。ちゃんと料金プラスで、濃いめの酎ハイも作ってくれるんだ。そんなことするから、ヘロヘロに酔っぱらってしまうんだな。

↑最後に「しびれ」を食べた記憶だけは、かすかに残っていた。生から焼いたものでなかったが、旨かったのかどうなのか、I藤さんとどう意見を交わしたのか記憶がない。I藤さん、どうでしたっけ?