仕事飲みの翌日、気楽なひとり飲み新宿・カブト

仕事飲みといっても、接待でなくデザイン事務所のスタッフの仲間との飲み会。ちょうど一年前に、事務所の統括デザイナー兼社長が大病を患って戦線を離脱した。入院、手術などで全く事務所に来れなかった2ヶ月間は、それはもう抜けた穴の大きさに呆然とするしかなかった。残された事務所のみんなは、歯を食いしばり、なんとか持ちこたえるしかなかった。
思い返せば、長い一年でもあり、あれから一年とは信じられないくらいの一瞬のようでもあり、社長を含め5人のチーム全員、感慨深く乾杯のビールを飲んだのだった。

↑いつの間にやら梅雨本番。気がつくと、街角のあちらこちらに紫陽花が、綺麗に咲いている。

↑忍ばずの池のハスも、どんどん、新しい葉っぱが育ちつつある。夏に咲く花が、本当に見事なので今から楽しみだ。
     ◎
いつものひとり飲みとは、ずいぶん勝手が違いペースも乱して飲み過ぎた様な、翌日は少々疲れが残った。それでも土曜日、新宿で映画を観たらむずむずと飲みたい気分に、思い出横丁のカブトに足が向く。夕べ2件目に行った荒木町の怪しげな「マジック・バー」のことなど、思い出しながらウナギの串焼きをほおばり、芋焼酎を飲んだ。

↑カブト、本日、満員でした。少し待たされたが、この後に予定があるわけでない。うなぎの焼ける匂いに包まれ、ぼんやり待ってるのも味のうち。

↑ラッキョがある半年間の幸せと、ラッキョを待ち遠しく思っている残りの半年とで1年がまわってる。なんのこっちゃ。

↑マル塩は、間違いなく上手いのだ。

今、徳島にいる飲み友のK西さんが、東京に住んでた頃は、お互い用事や今日の様な土曜日の映画の後にここカブトで、連絡も取らずに偶然でくわしたり、時間差で入れ違ったりして、どうせ飲むのだったらちゃんと連絡取りあって一緒にきたらと店の人に言われたりした。何となく思い出して土曜日の夕方、物憂げな一時をうなぎの串とともに味わった。この変わらぬカブトの店で飲み食いしてると、10年、20年の綿々とした時間の中にとっぷりと浸かり行き来しながらうつらうつらしている気分になる。まぁ、酔っぱらったという事だな。