孤独な男(?)は、カブト飲みはじめ

新年仕事始めもそこそこに、かみさんは趣味以上のコーラスで海外遠征のフィリピンに出かけてしまった。成人の祝日絡みの連休にまたしても休みを追加して行くのだが、会社人でもある身でよく出来るものだ。やめさせられなければいいのだがと、家族としてはハラハラしてしまう。
こちらの楽しみは、映画と飲みに行く事ぐらいなのでお休みの土曜日には、いそいそと出かける。映画の後のひとり飲みには最適の新宿・思いで横丁『カブト』も、新年飲み初めになる。焼き台横のなかなかいい席に座ると、おやじさんに「奥さん元気!」と、いつものように一声くれる。「今、フィリピンに行って歌ってますよ」と、こちらも答えるのだが「うへぇー、また、海外に行っているの」ノリの良い返事を返してくれるものいつものご愛嬌だ。

↑今年も映画の後の昼酒、よろしくお願いします。
焼き台が見える席は、風の下手になる事が多く、煙いし夏場はとても暑くなるので敬遠される席でもあるのだが、ちょっと我慢すればうなぎが焼ける樣をじっくり鑑賞しながら食べ飲み出来る特等席でもあるのだ。時々、おやじさんと話したり、焼くテクニックと手のかけ方に見とれながら楽しく飲める。
「まだ、土曜日が半ドンと言って、午前中仕事で午後から休みだった頃は、どんどん人が来たね」とおやじさんが言うと、客の一人が「今でも来てるじゃない、レバ串もなかなか食べれないし」というと「一日がお休みだとなかなか家族もあって、新宿まで出て来る人が少なくなったよ」
そこでこちらも「孤独な男は、気軽に飲みに来てしまいますけど」と、ぽつり。おやじさんも苦笑いしていた。

↑匂いばかりでなく、目でも耳でも楽しめる席。

↑まるまるのうなぎの首の部分が、じっくり焼ける樣を見て愛着を持って丸塩にかぶりついた。