上野公園まで散歩

お昼までぐずぐず家にいたので、このまま家で日曜日が終わるのも寂しいから、買い物がてら上野まで散歩する事にした。のんびり、上野公園の方にまわって1時間ほど歩いたが、予想以上に公園の木々も紅葉が始まっていた。不忍池の方は、水辺だからより冷えるのだろうかかなり色づいていた。

↑冬の間にこの池を埋め尽くす大きな蓮の葉っぱも全て枯れて水の中に水没して、また、春に新しい芽が出て夏には花をつける。都会の中でも季節のサイクルが巡り行く。

↑散歩の後に小腹も空いたので
スターバックスで、ポール・オースター著『オラクル・ナイト』を読み終えた。面白かったが、後半だんだん畳み掛けるように盛り上がって、ぷっつりと終わった感じがどこか心に空白が出来た感じだった。物語中の物語を語る旨さは、相変わらずこの作家独特の技が冴えていたし、本来人のもっている哀しみをうまく表現しているなと感じ入った。訳者のあとがきに書いてあったが、この前の『幻影の書』が交響曲だとすれば『オラクル・ナイト』は弦楽四重奏だねと作者が語っていたそうだ。もし、ポール・オースターを読み始めたいのなら近作の『幻影の書』と『オラクル・ナイト』をセットで読まれる事をお勧めします。

散歩の途中で、家から近くでまだ入った事のない銭湯を見つけたので家に戻ってから再び出かけてこの銭湯に入る事にした。なかなか、古い銭湯で風格もありいいのだが、多分に漏れず下町の銭湯はお湯がもの凄く熱かった。深い湯船の方には、とても入れなかったのだが、後から来たモンモン(入れ墨)全身に入れた派手なおじさんは、そんな熱い風呂にも首までぐっと浸かっていた。さすがだな、と思っていたら湯から上がると肌がピンクを通り越して、真っ赤っかだった。

↑『帝国湯』とは、いかつい名前だが、古い時代の名残だろう。内部も写真を撮りたいほどのいい佇まいだった。ドクダミ湯もとても暖まった。