春の嵐が一過、上野のハイボール

日曜日の朝、かみさんにいい天気だぞ! と、おこされた。
昨日の土曜日は、春の嵐爆弾低気圧が日本列島を北上して、春にしてはめずらしい台風のような雨風で各地に爪跡を残していた。夜のうちに沢山の雨で東京の空気も洗われたのだろう、眩しいばかりに蒼く晴れ渡った晴天の日曜日だ。
「“野外飲み”日和でしょう」と、言葉を残しかみさんは早々に自分のコーラスの練習に出かけていった。
ベランダに出てみると、もの凄い風が、ビュービューと吹いている。これは、ダメだ。北に過ぎ去ったとはいえ、強烈な低気圧に吹き込む風は弱まってはいない。いくら晴れているとはいえ、この風じゃ、外で飲み食いは大変で快適ではない。

↑上野公園の中心あたり、中央に酒宴のできる桜並木。右に動物園、スターバックスもあり、一番にぎわうエリア。
大人しく家にいて、遠ざかっていたブログなど書けばいいのだが、最近の傾向として、せっかくの日曜日に家でいられなくなっている。飲みに行く店に新しい変化はないが、それなりのペースで飲みに行っているし、昨年からのマイブーム、1月2月の寒い時期の『野外飲み』にも出かけていた。書くネタも、写真もたまっているのだが、休みの日に家の中にいて仕事と同様にPCに向かって屋内にいるのに我慢ができなくなっているのだ。
春になって暖かくなり、ますます気分は外に向かっているうちに、今年は、東京の桜の開花が驚くほど早くてあわてて花見などしてた。気がつくと、随分、ブログも書いてなくて反省はするものの、家に閉じこもっていたくないと晴れ渡るも強風の外に散歩に出ることにした。

不忍池のボート池。とにかく、風が強いのでボートも風に流され陸で見ていてもハラハラする。

↑『関山桜』が、満開だった。ベンチもあるし、ひとり野外飲みスポットにもなるなぁ。

↑もこもこして、スマートではない『関山桜』だが、存在感はある。

日暮里、谷中、上野公園まで歩き、公園内のスターバックスで、今年はじめてのアイスのカフェラテを飲みながら、外のテーブルで流れゆく白い雲をボンヤリ眺める。気持ちよい半袖の肌をさす、日差しが強い。
半月ほど前には、ソメイヨシノが咲き誇っていた、上野の桜並木もすっかり葉桜に変わっている。なのに、この強風の中ブルーシートで桜の宴を強行する人達もいて、ご苦労なことだ。不忍池に行ってみると、ふわふわの八重桜の一種『関山桜』が満開で、池の淵を点々とピンクに染めていた。ソメイヨシノとは、違った味わいだが、これはこれで充分花見を楽しめるし、この風の中でも宴たけなわの一団もちらほらいる。
あきらめないで、外飲みの準備してくればよかったかと悔しい気持ちも湧いて来た時、池畔にある『蓮見茶屋』のハイボールガーデンが営業していた。
これは、飲まないではいられん。

↑やる気があるのか、ないのか、思い出した頃に営業する『蓮見茶屋』のハイボールガーデン。

↑あまりにウィスキーが薄くて、こんなものはハイボールでないぞ! と、声を荒げたいながら気持ちの良い風景におされて3杯も飲んでしまった。
池のテラスで、シュワシュワと心地よいハイボールを喉に流し込む。
むぅー、気持ちがよいなぁー。やっぱり、外で飲む昼酒は、たまらん。
するりと、飲み干して少々躊躇するも2、3杯とおかわりを飲み続けるが、気持ち良いのはよいけれど、酔いをどうにもたいして感じない。サーバーから、すでに炭酸と調合されたものを氷とレモンを入れるだけ、昨年に比べグラスのジョッキーになったのはいいが、ウィスキーがあまりにも薄いので、これで500円は文句も言いたい。学祭の模擬店ばりの一杯では、300円がせいぜいだろうと、バイトのお姉さんにぶつけてもせん無いことか。

↑晴れた日の外飲み昼酒は、やっぱり、いいな。
エンドレスに流れるサントリーの宣伝放送もへきへきだが、iPodで好きな曲を聴きながら風景を楽しめる3杯なのだからとそれなりに満足して、ハイボール茶屋を後にした。
文句も言いたくなったが、気分は上々で、まだ陽が高い上野公園を離れがたいと思うぐらいだった。
もう一度、公園の正面から入り西郷さんの銅像などまた一回り、公園内をふらふら歩きして帰った。(4月7日 飲)