ささもとの煮込み鍋を覗き込むと・・・

今年も半分終わってしまったが、震災もあり日本の景気もますます混迷のなかに突入して、あらゆるところに影を落としている。自分が関わる出版業界も本が売れない、広告が入らない、紙の不足など末端の現場の仕事に金の問題も含めしっかりダメージに襲われている。

↑ささもとの煮込み鍋、今夜はよく出たのか追加して入れた肉がまだ浅いらしく、盛大にぐつぐつ煮ていた。

↑通勤のJR四谷駅の敷地に、たわわにビワがなって、独特の枇杷色が目を引いた。線路脇の人が立ち入れないところなので、誰も取りに行けず、なんとも、もったいない。

いつも追いつめられている状態で楽にならない毎日が、金曜日の週末の目一杯まで続く。あわや自分のミスで、仕事をだめにしまうかなんてところまで来ると、もうへろへろで酒を飲みに行かないことには、どうにもやりきれない。
何とか10時前には、新宿・思い出横丁『ささもと』のカウンターにたどり着いていた。仕事上のもやもやもが、さぞ、渋い酒になってしまうと思いきや、煮込み鍋のぐつぐつを見てビールをぐびぐび流し込むと、なんだか、こちらのもやもやなんかどこかへ行ってしまった。頭の中は、煮込みの後に何を食べるかにすっかり変わっしまい、いい気なもんで、うまい焼きトンで焼酎の梅割を飲むあたりで、すっかり、いい気分になってしまった。ストレスがこぼれ出して、混沌の煮込み鍋の中に吸い取られた感じだ。

↑とにかく、煮込みとビールですっかりリラックス。

↑前回知った、生フワは残念ながらなかった。無難なところで、カシラから焼いてもらった。

↑茗荷の肉巻き。早くも焼酎、梅エキスは一滴だけ。

↑おやじさんが、何だかわからんとこだけど食べる? と焼いてくれた何だかわからんところ。勧めるだけあって、何だかわからんけど上手かった。

↑アスパラの肉巻き。

↑煮込み鍋のナンコツ、ほろっとするところもまた焼きとは違った風味がいい。

↑水菜を肉巻にする発想の素晴らしさと、驚く旨さ。クジラ肉と水菜の煮物を思い出させる、懐かしく、深い味がする。

↑このタンもそうだけど、はじめに少し塩で味付けして、生醤油をさっとかけてさっぱりと仕上げている。

↑煮込みにさっとくぐらせて、さっと焼く、絶妙の火の入り方がうまいレバー。

↑もろもろ、鍋の底にたまったくず肉も振りかけてくれたうれしいキャベツ。