池袋らしくないかも、落ち着いた「千登利」

3連休の最終日も映画を観た。「トゥルー・グリットコーエン兄弟の期待の映画は、西部劇。これほど美しい映画もそうないほどの名作だった。こんないい映画を観て、飲まずにいられるだろうか。
映画を観た池袋では、知っている飲み屋もあまりないのだが、古くて雰囲気ありそうなやきとん・やきとり「千登利」に行くことにした。はっきり覚えていないほど、かなり前に一度入ったことのある気がする。確か土、日曜日はやっていて、定休日が水曜だったのでまたいつか行こうと頭の隅にあった。

↑池袋の繁華街中心地の原色看板の洪水の中、奇跡的に落ち着いた店構えにほっとする。
時間的に、夕方4時は微妙だが、よかったもう開いているようだ。店開け早々なのか一組しか客がいなかったので、肉豆腐の大鍋と焼き台の前の特等のカウンター席に取り付いた。
うまそうに湯気を出す肉豆腐、もう食べれますかと聞いたら「もちろん」と、きりっとした(たぶん)女将さんが出してくれた。タイプ的に今のNHK朝連続ドラマに出ている富司純子さんにどことなく似ている。だから、というわけでもないが、ちょっと恐そうでおそるおそる注文してしまった。

↑名物料理だろう、しっかりした木綿豆腐の牛肉豆腐。
肉豆腐は、肉は牛肉でやや甘辛醤油味。ちょっと牛あぶらっぽいのが気になるが、もめん豆腐にしっかり味がからみついてたくさんかかってる白ネギも有効。後で食べた揚げ焼きにもかけてあり、富司純子似の女将さんに「千寿葱使っているんですよ」と、言われた。ブランド葱らしいが、たっぷりかかってるのがうれしい。

↑ナンコツとハツの塩焼き。塩焼き用タレにつけるからか微かにひと手間分の味の深みを感じる、気がした。

↑豚のカシラは、脂身いっぱい。僕は遠慮して、かみさんだけぱくついた。豚の脂身は、旨味の固まりで、それは旨かろう。

↑椎茸は肉厚で、レバ、ししとうもタレ焼きで旨い。
秋田のお酒の品ぞろえで、こちらは「太平山」の燗酒、つれのかみさんは「新政」を飲んだ。やや甘口と辛口の違いだったが、値段が100円ほど違うので通常酒は「太平山」の方になるのだろろうか。
塩焼きの焼きトンも、一度塩焼き用のたれにつけていたのが珍しかった。串の肉も野菜類も大きめで食べごたえもあった。そんなには高くないし、程良く飲み食いいい感じだった。池袋繁華街のど真ん中でも、一歩店内に入るとゆっくりと落ち着けるいいお店だ。

↑お揚げの焼いたのには、甘味噌が塗られ、千寿葱がいい仕事してる。

↑つくねは、どこか懐かしい味がした。