新年・神田の『三州屋』会は、燗酒の一合徳利で

今更、新年の飲み初めの事もないと思うが、その部分がすっぽり抜けていても寂しいかなと2つまとめて書く事にしよう。
     ◎
正月休みも明けて、めまぐるしく仕事も始まりつつも最初の週は、まだ、松の内的気分が残っていた。年末、もう一度くらいは一緒に飲みに行きたいねと飲み友 I 藤さんとの約束が果たせず、それでは、新年会でとメールでのやり取りがあり、新年の最初の週中に『新年・三州屋会』を開催する事になった。
『三州屋』と言うのは(知っている限りで)銀座に一店、神田に二店ある居酒屋で白木のカウンター、テーブルも凛々しく魚介の典型的な酒のつまみを出すおやじサラリーマン専科的お店。江戸、東京下町風の濃いめの甘辛味付けが、まことに燗酒に合うのだ。
毎年の飲み初めと言えば寒い時期でもあるわけだから I 藤さんとはこの何年来、燗酒と相性のいいおつまみの『三州屋』で、お正月をどう過ごしたなど話しながら「また、今年も飲みましょう」と、新年早々に盃を傾け合うのだ。

↑まぁ、最初はビールでと賀春のラベルは新年会にぴったり。

↑たっぷりな刺身盛り合わせが、とにかくうれしい。燗酒でやるとこれまた旨い。
定番メニューとして、刺身盛り合わせがいいのだ。まず、最初に各自一人前ずつ頼むのだが、一人前の一盛りが量も品数もたっぷりなのがうれしい。燗酒も二合徳利どんではなく、各自一合の徳利で飲み方もマイペースにやるのが『三州屋会』のルール。と、二人で勝手に決めて飲んでるだけなのだが。
銀ダラの煮付けもカキ鍋も、ちょっと濃い醤油の甘辛の味加減で、東京風の居酒屋の味を堪能できるのだ。
但し、場所柄、サラリーマン専科的お店で、スーツ族の方々が圧倒的に占めるから、常日頃ジーパンのこちらとしては、ちょっと肩身が狭く感じる事がある。二人ではそうでもないのだが、ひとり飲みのときはこちらの思い過ごしとも思いながらも感じてしまうので、足が遠のいているのも事実。

↑絶対に家では出せない、甘辛の銀ダラ煮付けの居酒屋の味。

↑とにかくシメサバは、外せない。

↑(第一段階)カキ鍋。二人飲みだと気軽に鍋も頼める。

↑(第二段階)火の通しすぎに要注意。ふっくらして来たらそろそろかな。

↑(第三段階)これもかなり濃いめの甘辛味付け。燗酒が進んで仕様がない。

↑I藤さん、明太子に目がないらしい。毒々しい赤には、青いものも食べましょうとほうれん草のおひたし。ちゃんとだし汁びたしの手の込んだもの。

↑焼き物は、イワシもうまいが、ニシンもたまにはいい。
     ◎
明日も仕事がある平日の飲み会の悲しさで、あんまり深酒も出来ないが、立ち飲みも多い神田駅のまわりだから、もう一杯に事欠かない。燗酒と旨いおつまみで身も心も暖まっていたので、今度は、ビールでさっぱりやりましょうと飲み物オール500円、ワンコインの立ち飲みでさらりと飲む事にした。黒生ビールも旨く、何とハイボールの炭酸が、タンクと直結のノズルから「シュッ」と出て来る方式だった。手際よくハイボールの出来る樣は、新宿・思い出横丁『みのる』をすぐさま思い出したが、ここのは、炭酸ばかりでなくノズルの操作で他の飲み物も出てくる仕組みらしい。カウンターに入っている若い女性もワンコインの飲み物をどんどん製造していた。いいのか、わるいのか、何だかわからんが、世の中、進歩し続けているのだろう。

↑燗酒進んだ後は、また、ビールが旨い。

ハイボールが、新年会の〆でした。